コンテスト出品も、お客様にお渡しするアレンジメントも同じ「作品」です
横浜 花日和の店主 出﨑 徹さんは一般社団法人JFTD主催「2023ジャパンカップ・神奈川ブロック代表選考会」で第1位の他、多数のコンテストで受賞歴のある神奈川県を代表するフローリストです。また書籍『フラワーラッピングマニュアル』(誠文堂新光社・2019)も執筆されています。今回は出﨑さんにアレンジメントやラッピングのことや東京リボン社とのやりとりなどのお話を伺いました。
– 横浜 花日和はどんな生花店ですか?
横浜 花日和は横浜市神奈川区に2006年にオープンした生花店です。地域のお花屋さんとして切り花や鉢植え、ギフト用のアレンジメントを提供しています。またフローリストとしてコンクールやデモンストレーションに参加したり、ラッピングの書籍も執筆しています。
コンテストも、
お客様にお渡しするアレンジメントも同じ作品
– アレンジメントや、ラッピングで大事にしていることはありますか?
フローリストとして賞をいただいたり、さまざまな場でデモンストレーションもしていますが、そこでの活動は日頃お客様にお渡しするお花にも直接つながっています。つまりそういった場所で出品しご評価いただいたものを、同じように実際の店舗でも制作しお客様にご提供しています。
花材もコンテストやデモンストレーションだから質の高いものをたくさん使うのではなく、日々の店舗で備えているものを使って作品を作りますし、店舗でも同じようにアレンジメントを作り、お客様に喜んでいただけるように心がけています。
コンテストは神奈川県や全国のフローリストたちと出会い、作品を見せ合う機会、そこで刺激を受けたり、スキルの研鑽をしています。でもそれはコンテストのためだけではなく、日頃のお客様にもお渡しできるものに繋げる活動として考えていますし、同じように書籍も実際に花屋を運営している私が執筆したことに意味があると思っています。
ラッピングはお花を買ってもらったお客様への「おまけのサービス」ではなく、花材の選択やラッピングの技術も含めひとつの商品だと考えているからこそ、スキルも高めたいし、喜んでもらえるポイントにしたいと思います。
痒い所に手が届く商品ラインナップ
– 東京リボン社といつからやりとりがありましたか?
花材のメーカーとしてもちろん知っていましたし関係者を経由したやり取りもありましたが、直接話をするようになったのはここ数年です。仲良くなったのもここ最近なので、これから色々な取り組みをしていきたいと思ってます。
– 東京リボンの製品やカタログはどうですか?
東京リボン社はもちろん王道なラッピング素材も豊富ですが、痒い所に手が届くような花材や、新しいラッピングに使える細かなものまで網羅されています。
アレンジメントにどう使うかのイメージを膨らませながら、カタログをペラペラめくっていると「お! こんなのあったの!?」って目に留まり、出会いがあります。それはお菓子用であったり花材の「使用例」通りではないかもしれませんが、自分のイメージに近ければ「例」にとらわれずいろいろ使ってみています。結果お客様にお渡しできるアレンジメントのレパートリーや、コンテストのテーマに対する自分の「引き出し」が増えることにつながっています。
あと小さな嬉しさとしては、ペーパーの(筒状の)芯の中に品番が書いてあるんです。これは使い終わって同じものを注文したい時にとても便利なんですよね。すごい細かいですが、こういった配慮って実際の店舗の運営にとっては本当に嬉しいことです。
あえてデメリットを挙げると、東京リボンさんは高級志向商品が揃っている一方で、低価格帯商品が少ないところかなと思いました。まあそれは他のメーカーさんとの差別化ですし、私としては困ってはいないですけどね(笑)。
全国各地を回って、伝えたい
– 今後東京リボン社に求めることを教えてください。
もっと一緒に何か取り組みをしてみたいです。
例えば私が知っているアレンジメント・ラッピングのスキルや情報を皆さんに共有したいので、東京リボンさんと共に全国を回ったりしてみたいです。ラッピングノウハウだけではなく、商品ラインアップが多いため便利な花材があることを知らなかったり、花材の隠れた使い方や生花用ではない商品でもこう使える、みたいなティップスを作ってみなさんとも共有していきたいです。
そういう活動を東京リボンさんとできると、ラッピングやアレンジメントの良さを広めたり文化を作るということにつながるかなと思っています。
横浜 花日和
神奈川県横浜市神奈川区
2023ジャパンカップ・神奈川ブロック代表選考会 第1位 他多数賞歴あり
著書『フラワーラッピングマニュアル』(誠文堂新光社・2019)